県歌制定50周年
「信濃の国は十州に」から始まる長野県歌「信濃の国」。
曲が流れると思わず口ずさむという人も多いこの歌が、県歌に制定されてから2018年(平成30年)5月で50年を迎えました。
県歌制定前から長野県民の心の歌として歌い継がれてきたこの歌を、この50周年を機に再認識し、50年後、100年後の未来へ歌い継いで行くため、「未来へつなごう!信濃の国」をテーマに取組を行っています。
ロゴについて
50年後、100年後も歌い継ぐために、「信濃の国」はわれわれ県民が誇れる財産であるということを若い世代が認識する必要があると考えます。大勢の仲間と歌うことで『長野県には、県民の心がひとつになれる歌がある』ことを知ってもらうとともに、作者や県民の想いを未来へ継承していきたいと考えています。そんな想いを長野県の壮大な山々のイメージとあわせてロゴマークにしました。
県歌信濃の国の歴史
「信濃の国」は、1899年(明治32年)に長野県師範学校教諭の浅井洌(きよし)が作詞、翌1900年(明治33年)に同校教諭の北村季晴(すえはる)が作曲しました。
「信濃の国」はもともと信濃教育会(注)が作った唱歌です。
当時は教育の場にも日清戦争の影響が及んでおり、これを心配した同会が戦争とは離れたテーマを教材とすることを目的に長野県師範学校の教諭に作成を依頼したもので、「地理歴史唱歌」6作品の中の1つでした。
1900年(明治33年)10月に行われた師範学校の運動会で女子部生徒の遊戯(今でいえばダンス)に使われたのが、「信濃の国」が初めて披露された場であるといわれています。
その後「信濃の国」は、師範学校の卒業生が県内の学校で生徒に教えたことにより各地に広がり、歳月を経て、親から子へ、子から孫へという形で歌い継がれてきました。
1968年(昭和43年)、ちょうど明治100年にあたる年の2月に白馬村で開催された国体スキー大会の開会式で、「信濃の国」が演奏されると、観客席にいた約3,000人もの人たちが全員立ち上がって歌い出したそうです。これが契機となって「信濃の国」を県歌にしようという機運が盛り上がり、同年5月20日、県歌に制定されました。
(注) 信濃教育会:現在の公益社団法人信濃教育会。長野県の教育向上を図る目的で設立された、県下の小・中・高・特別支援等学校及び大学の教職員等教員による団体。研修や教育・学術図書の研究などを実施
浅井洌(写真提供:信濃教育会)
北村季晴(写真提供:信濃教育会)
太田今朝秋著『県歌「信濃の国」の誕生―県民愛唱歌の今と昔―』より一部抜粋(太田今朝秋氏略歴)
長野県総務部広報県民室初代室長として、「信濃の国」の県歌制定に尽力。
現在、長野市文化芸術協議会顧問。
(インターネット版広報ながのけん2013年1月号より)
(出典:市川健夫・小林英一編著『県歌信濃の国』(1984年銀河書房))
当初「信濃の国」の作曲は、1899年(明治32年)に長野師範学校の依田弁之助(よだべんのすけ)教諭(上田市出身)によって行われています。依田版「信濃の国」は雅楽調のゆったりした旋律でした。
優雅ではありましたが、単調であったため、あまり歌われなかったのではないかと伝えられています。
「長野県民歌」は、昭和22年に公募により選定された歌です。普及に努めたものの、あまり浸透しませんでした。
県歌「信濃の国」4K映像
県歌「信濃の国」4K映像は、日本ケーブルテレビ連盟信越支部長野県協議会から贈呈していただいた映像です。
「信濃の国」に歌われている風景や特産物等、長野県の魅力を、歌とともに4Kによる高精細映像により広く発信する映像作品になっています。
県庁1階ロビー及び銀座NAGANOの4Kディスプレイで放映しているほか、YouTubeでもご覧いただけます。
イベント等での利用について
県歌「信濃の国」4K映像は、イベント等で放映いただけます。県歌「信濃の国」のPRはもちろん、長野県の魅力が詰まった映像を、ぜひご利用ください。 詳しくはこちら
※利用は無料ですが、事前の利用申請書の提出が必要です。
手話で歌おう「信濃の国」
長野県聴覚障がい者情報センターが「信濃の国」の手話版を公開しました。
この動画は、同センターが県歌制定50周年の節目に、「信濃の国」の歌詞を手話にしてみんなで歌いたいという思いから、歌詞の1、2番の手話表現を募集し、応募のあった手話をもとに一つの手話歌詞表現にしたものです。
公開された動画「歌詞と手話表現の解説」の前半は、歌詞を一節ごとに手話で表現し、後半は曲に合わせて手話で歌っています。
曲の再生
(このページの音声再生にはWindowsMediaPlayerが必要です。入手はWindowsMediaplayerのダウンロードページ(外部サイト)から。)
アイコンをクリックして演奏をお楽しみください。
(※上記「信濃の国」斉唱バージョン(日本語版・英語版)は、2005年に公益社団法人長野青年会議所が作成したものです。営利目的での二次配布、及び長野青年会議所に許可のない複製を禁じます。また、英語版の歌詞の著作権は長野青年会議所に帰属します。なお、現在長野青年会議所では歌詞や音源の配布はしておりません。)